カウンセラーのリコカツ

〜私の見た真実〜

妻の罵倒からは逃げきれない

妻が怒りを爆発するたびに、いつか収まるだろうと淡い期待を寄せながらじっとこらえていました。

 

しかし、夜中から始まる私への罵倒は収まるどころかどんどんヒートアップしていくばかり。

 

「そうだね。俺が悪かった。ごめん」と謝罪を繰り返し、「もうそろそろ終わりにして寝たいんだけど」と喉まで出かかっているけど、それを言ったら終わりだと真剣に聴いたふりをしていても、寝かせてはもらえない。

 

このまま朝を迎えるんじゃないかという思いに苛まれながらも、終わりが見えない話し合い。

 

これは話し合いでも喧嘩でもなく、完全に説教です。

 

最終的に

 

「もういい。。。」と、あんたは最低だと妻が再認識したところで話は終わりを迎えますが、ことある度にこんなやりとりが繰り広げられます。

 

自分のダメさ加減を受け入れつつ、妻の怒りが収まる言葉が見つけられず、悶々と過ごす日々。

 

何でこんな自分と結婚したのかと疑問だらけで、自信もプライドもずたボロ。

 

仕事に没頭することで毎日は過ごせるけれど、やがて家に帰るのが怖い帰宅困難者になっていました。

 

家に帰るとまた罵倒が始まり、自分の居場所がなく心のスペースも感じない。

 

自分の思い描く幸せな家庭などほど遠く、子供からもお父さんは頼りないと信用を失うばかり。

 

父親の威厳なんてどこにもありません。

 

おそらく子供達の目には、お母さんに怒られているお父さんとしか写っていないと思います。

 

そこに、何を生きがいにやっていけばいいのでしょうか。

 

心の拠り所、安心感、愚痴を言える場所。

 

心のはけ口を見失った私は、誰にも相談することができませんでした。

 

だんだん私は、自分さえ我慢してればいい。そうすることで家族は幸せになれると思うようになりました。

 

しかし精神的には不安定になり、自分を否定し、この世からいなくなりたいとさえ思うようになりましたが、子供達のためには生きていかなければならないと、何の確信もないまま生活していく日々。

 

公園で幸せそうに子供と手を繋いで歩いている親子を見る度に、本当はこういう家庭を築きたかったと羨ましくなるけれど、答えがどこにも見つかりません。

 

「わかった。俺は変わるから。」

 

と何のあてもない言葉を口にし、何をどう変えればいいかもわからず、その日を乗り越えることしか頭にありませんでした。

 

このままの自分を認めてほしいという想いがそこにあったのかもしれません。

 

何でこのままの自分じゃいけないのか。

 

「俺は変わるから。」と言ってしまった後に、そんな想いでいっぱいになっていました。

 

自分が生きてきたことを全否定された現実と、明るい未来を思い描きたくても描けない現実。

 

妻への愛情はどこに注げばいいのでしょうか。

 

やがて愛とか恋とかそんなものはどこかへ行き、妻の機嫌ばかり伺うようになったのを覚えています。

 

そんな自分には自分の将来や子供の将来を思い描けるはずがありません。

 

自分のことで精一杯ですから。

 

そして子供が成長していくにつれ「子供の将来どう考えてるの?」と言われ、考えてる余裕はあるはずもなく、妻の不満は募るばかり。

 

「親としてどうなの?」とさらなる罵倒。

 

八方塞がりの状態に陥り、逃げ場がありません。

 

子供の成長は待ってはくれないのです。

 

結婚という列車に乗った以上、進み続けるしかないからです。

 

残された人生をどう生きていくかを考えた親と、これからどういう未来を生きていくかを考える子供。

 

スタートラインが全く違う人生を背負った私は、焦りと不安でいっぱいになり、思考停止に陥ってしまいました。

 

子供は親の背中を見て育ち、知らず知らずに親の人生を参考にする。

 

これだけは現実だと思います。

 

いろんな人と話をしてきた中で、これはだけは真実です。

 

親のような人生を生きたいと思うのか。親のような人生だけは生きたくないのか。

 

この両極。

 

それだけ親が基準になっていて親重要な存在だということです。

 

自分に自信がないとかもっと認めて欲しいとか、そんなのは子供にとってはどうでもいい話で、人間関係も含めどういう考え方で生きているのかを子供たちは冷静に見ていることに恐怖しかありません。

 

まだまだ未熟な自分と、もっと未熟な子供を抱えながら夫婦関係をどう築いていくか。

 

そんな現実を受け入れる度に、心が蝕まれていきます。